うにイズム

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Googleの検索エンジン(検索市場)における他社排除が独禁法訴訟で敗訴、どんな影響がある?

米グーグルは、検索市場における独占的な地位を利用して他社を排除しているとして、アメリカ合衆国司法省(DOJ)から訴えられました。2024年8月5日、連邦判事のアミット・メータ氏は、グーグルが違法に独占を維持していると判断し、DOJの主張を支持する判決を下しました。

この判決は、グーグルが検索市場での支配力を利用して競争を排除し、イノベーションを阻害しているとするもので、特に以下の点が問題視されました。

  • 排他的契約: グーグルは、Appleや他の企業と排他的契約を結び、自社の検索エンジンをデフォルトに設定することで競争を排除していました。
  • 広告料金の操作: グーグルは、広告主に対して不当に高い料金を課し、収益を最大化していました。
  • 証拠の隠蔽: 訴訟に関連する証拠を意図的に削除し、裁判所の調査を妨げました。

この判決により、グーグルの検索市場における運営方法には大きな変化が予想されます。具体的には、以下のような影響が考えられます。

  • 競争の促進: グーグルが排他的契約を結ぶことが制限されることで、MicrosoftのBingやDuckDuckGoなどの競合他社が市場に参入しやすくなる可能性があります。
  • 広告市場の変動: 広告料金の透明性が求められるようになり、広告主にとってより公平な市場が形成される可能性があります。
  • 技術革新の促進: グーグルの独占が緩和されることで、新しい技術やサービスが市場に登場しやすくなり、イノベーションが促進される可能性があります。

現在の日本の検索エンジンシェア

日本国内の検索エンジン市場は、Googleが圧倒的なシェアを占めています。具体的なシェアは以下の通りです:

  • Google: 約74%から80%
  • Yahoo!: 約9%から17%
  • Bing: 約1.5%から6%
  • その他: 非常に少数(DuckDuckGoやYANDEXなど)

Yahoo!もGoogleなわけですから、実に90%以上がGoogleの検索エコシステムにあるわけですね。

今回の判決は、検索市場の未来に大きな影響を与える重要な出来事です。グーグルの独占が緩和されることで、ユーザーや広告主にとってより良い環境が整い、新たな技術革新が期待されます。日本国内でも同様の変化が見られる可能性が高く、今後の動向に注目が集まります。

 

個人的には検索エンジンにはいろいろな指向性があってよいと思います。速報性を重視、個人の体験や感想を重視、公式情報などの信頼性の高い情報を重視。そんな感じで色々な検索エンジンが勃興するとよいですね。